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「TKC東北会秋田県支部主催の講演会」に参加しました。

 令和元年6月10日(月)、秋田市中通の「パーティーギャラリーイヤタカ」で開催されたTKC秋田県支部主催の講演会に、当法人の会員13名が参加しました。
 講師には秋田県立大学の生物資源科学部で昆虫学、化学生態学を研究されている阿部誠准教授を迎え「昆虫と人間」のテーマで2時間、講演していただきました。
 阿部准教授は、全生物の57%にものぼる昆虫が環境に適応しながら繁栄してきた経緯などを紹介したほか、私たち人間に嫌われがちな「害虫」の生態や駆除の説明では、害虫に殺虫剤の抗体ができる仕組みなどを説明。昆虫を活用した効果的な医療として、高血糖カイコを使った糖尿病の研究事例なども紹介し、「害虫とは人間の利害から見た考え方。工夫して共存することが大切なのでは」と話されました。
 終わりに、害虫が大繁殖しては病気の流行などでいつの間にかいなくなる特徴を引き合いに出し「人間も同じで、調子に乗ると痛い目に合う。奢らないことが大事」としたほか、「堤中納言物語」に登場する「(ケムシを飼育している)虫めづる姫君」と、対象的に美しい蝶が好きな「蝶めづる姫君」について触れ「蝶のように美しい姿だけがその虫の姿ではない(物事の一部分だけで判断しない)。本質が何なのかを考えることも大切」と結びました。