令和6年度第1回会員例会を開催しました
令和6年8月26日、今年度第1回の会員例会を開催し、当会会員12名が出席しました。講師に当会副理事長で秋田県議会議員の武内伸文氏を迎え、秋田市外旭川地区のまちづくりと豪雨災害対策についてお話しいただきました。
武内氏は、「まちづくりをポイントではなくストーリーで捉えること。スタジアムも豪雨対策も、その先のストーリーが大事」と強調。外旭川地区まちづくりではスタジアムの建設に触れ、「行政とブラウブリッツがワンチームで取り組んでまちづくりの共通ビジョンを持つことや、幅広い県民理解を得ることが重要」と説明しました。
まちなかスタジアムの例として「エディオンピースウイング広島」などをあげ、補助金を活用できる公設民営のメリットを紹介。秋田市八橋地区スタートしている県立体育館の建て替え事業も挙げ、「既存公的施設の建て替えで、専用ではなく共用であること、市民・県民の利用が見込まれることが公設の妥当性になっている」と説明しました。
そのうえで、「スタジアムについても‟ラグビー場の建て替え”という定義にして、サンライフ秋田、県立児童会館、ユースパルといった周辺施設の機能を入れ込む」など独自の提案を披露。「スタジアムをつくった先のまちにどのような効果があるか、もっと便利になるというイメージを市民県民に持たせる必要がある」と訴えました。
豪雨災害については、太平川の河川改修や秋田市街地の浸水状況について説明したほか、対策後の解消効果として浸水エリアの80%が解消されると報告。被災者の生活復興を支援する災害ケースマネジメント、分離発注によるスピード復旧と地域経済の活性化、内水・外水の複合的なハザードマップなどを整備する災害予測の高度化など、最近の県議会で提案した事項についても報告しました。
武内氏は「大事なのは、この後のまちをどうするかという創造的なリーダーシップ」とし、「例えば秋田市東部地域に大きな雨水貯留施設をつくる際、秋田駅東エリアに貯留機能を持つスタジアムを建設するアイディアもありなのでは」とスタジアムの「東口案」を提案し、地下に大規模な貯留池が整備されている広島市民球場を紹介。
東口案のメリットには、秋田駅東口の活性化拠点となり、秋田市東西のバランスある発展が見込まれることなどをあげました。一方の八橋案では、アリーナとの相乗効果や八橋エリア全体のスポーツゾーンとして活性化できること、西口(山王、川反、駅前)の活性化につながること、公共交通への投資のきっかけになることなどをあげ、「まちづくりとして、マイナスではなくプラスに変えるような提案が必要」と強調しました。
講演の終了後、会員からは浸水対策についての質問があげられたほか、スタジアムについても活発な議論が行われました。