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「12月定例会情報」

平成26年12月4日(木)午後6時、「ラ・コルテ」において、よこて市商工会 総務企画部長 高山良一氏をゲストスピーカーとしてお迎えし、今年度第6回目の定例会が開催されました。

テーマ 「増田~内蔵のある町」
~内蔵の活用と今後の展開について~



(講演概要)
・ 増田町は、古くから物資の集散地として商業活動が盛んであった。商業活動の中心となったのが七日町商店街通り(中七日通り・約400m)で、当時の繁栄を伝える外観からは想像もつかない「内蔵」と呼ばれる土蔵が商店街に集中していたことから、「レトロな街並み景観を留める商店街」として、内蔵を目玉に、町の活性化を図ることにした。 内蔵は、所有する家の多くは商家であって、その構造は一般的な土蔵と違い、表通りからは見えず、生活の場として人目に触れることがなく、日常的に不特定多数の人が立ち入る空間ではなかった。

・ 平成11年、増田町商工会(当時)が中七日通りを「蔵しっくロード」と名付け、商店街活性化のため内蔵の公開を所有者に働きかけるが、所有者から他人に見せるようなものではないと拒否されることが多かった。平成15年文化財協会が、写真集「増田の蔵」を発刊したことを契機にその価値に気付き、意識が変わってきた。そして蔵の保護・保存・活用について地域住民にも考える機運が生じ、一部の蔵が一般公開を開始した。

・ 平成18年「蔵の会」が発足、第1回「増田~蔵の日」イベントを開催し、10棟を公開したところ、およそ1,500人が来場、翌年には17棟公開し4,300人と年々来場者数が増加し、今年はおよそ1万人が来場しており成果が上がってきている。

・ 増田の内蔵は、規模が大きく材料も吟味された高級材が使われ、内外装は磨き漆喰で5段扉のものもあり、全国的にみてもあまり例が無いことから、平成25年に重要伝統的建造物群保存地区に選定された。今後も観光客の増加が見込まれる。

・ 今後の課題としては、受け入れ態勢が不十分であること、内蔵のある家屋であることを見える形にする必要があること。隣接する十文字町には、空き店舗であった6店舗に飲食業・土産品販売業の企業が新たに入店しており、昭和のコレクションを見せることができる場があれば、増田町と連携できると考えている。

(意見交換)
・ 一般公開をしているが、公開の方法・料金・休日が統一されていない点は観光する側にとって利用しにくい。共通利用券の発行や休日の統一などを検討したらどうか。
・ 農業用水も観光客にとっては魅力があり、観光資源になり得るのではないか。それらも併せてユーチューブで動画を流したらよいと思う。
・ 増田には内蔵の通りと漫画館があるがアクセスが分からない。
・ 油谷コレクションのレトロなコレクションとコラボしてみたらどうか。

等の意見がありました。

最後に長谷部理事長から、当法人としても増田町が観光と商業が一体となった町として発展するために協力を惜しまない旨の発言がありました。