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「11月定例会を開催」

平成25年11月13日(水)、イヤタカにおいて「まちづくり」の研修会が開催され、当法人の会員17名が参加しました。
演題と講師の方々は次のとおりです。

1.「まちづくりの現状と商業活性化のポイント ~中心市街地商店街の生き残り~」
濱本マーケティング事務所 代表 濱本 忠直氏

2.「月島商店街の取り組み」
K MARKETING OFFICE 代表 小林 真治氏

○講演概要

1.「まちづくりの現状と商業活性化のポイント~中心市街地商店街の生き残り」

・商業環境は、法律の改正によって業態も変化してきた。小規模店の減少と商店街の衰退である。最近は大型店モールの競争が激しくなってきており、立地はよいが他の新しくできたモールにお客が流れており、壊滅状態になっているところもでてきている。

・商店街の抱える問題として、空き店舗が増加していることが挙げられるが、地権者が業種を選定したり、賃貸料が高額だったり、また住居にしたりするケースが多いためと思われる。 また、商店街全体で、消費者ニーズに合った調査をしてないため店舗構成や商品力が不足している側面もある。

・商店街活性化のためには、チャレンジショップ事業やTMOは限界があるので、ハード事業、ソフト事業、来街促進、空き店舗対策事業をどう組み合わせるかである。成功例として、「一店逸品運動事業」がある。大型店やチェーン店にない、個店の魅力を訴求した商店街である。 必要なのは知恵とアイディアである。

・まとめとして
① 立地環境、商圏の把握と分析は必須。
② 商店街のねらいやコア・ターゲットを明確に。
③ 商店街とは魅力ある個店の集積であり、それぞれの個店の魅力向上が必要。
④ 外部からの参入・連携を促す仕組みをつくる。
以上のことが生き残りのポイントとして重要である。

2.「月島商店街の取り組み」

・月島エリアは、交通インフラとアクセスが発展したことにより、平成7年からタワーマンションが建ち始め人口が増加、今後も増える見込みである。 特に交通アクセスは東京で一番便利な場所である。

・歴史を振り返ると、1948年頃までの産業は、石川島工業エリアとして工業+商業の街であったが、その後の首都圏の工場規制により工場が減少し、ブルーカラー人口も減少。更に1970年には、中小スーパーが進出してきたため、商店街は業種転換を余儀なくされ“もんじゃストリート”へと変わっていった。

・もともと“もんじゃ”は、町の駄菓子屋で子供相手の食べ物であったが、戦後は外食や夜の食べ物として大人が対象となっていった。 昭和52年頃から、“もんじゃ”を新たに創作・革新したことと、NHKの朝の連続テレビドラマ「ひらり」などに“もんじゃ”がでてきたことで、その後料理番組などでも取り上げられ、パブリシティ効果によりブレイクした。

・現在の月島エリアは、昔からの食品加工業の“佃煮”と“もんじゃ”目当ての来街客と最近増えてきた居酒屋に来るタワーマンション新住民や近隣サラリーマンなどがターゲットとなっている。

・月島エリアの商業の特徴は
① 時代の流れとともに変遷
② “月島もんじゃ”のブランディングは秀逸
③ 一般商業の商店街や小規模小売は衰退の一途(人口は増えても小売は伸びず) 
④ 商店街店舗廃業のあとは、ほとんど“もんじゃ”店となる
⑤ 最近目立つコンビニと居酒屋の出店
⑥ 月島商業のターゲットは、“もんじゃ”来街客とサラリーマン

・“もんじゃ”月島の更なる成長のためには、ブランディングを勝ち取っている今、
① 近隣観光スポットとの連携
② 東京湾花火大会、祭りなどのイベントとの連携
③ 水運の活用
④ 更なるサービスレベルの向上 
が必要と感じている。