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TKC東北会秋田県支部 大和部会の東京視察研修に、当会会員5名が参加しました。
今回の研修では、隈研吾氏が設計した国立競技場や村上春樹ライブラリー、大和ハウス工業が施工した東京大学のダイワユビキタス学術研究館などを視察しました。

【国立競技場のスタジアムツアー】

 2019年に建設された国立競技場は、世界的建築家・隈研吾氏の設計。神宮外苑の緑に囲まれ、「杜のスタジアム」とも呼ばれています。外周の軒庇に47都道府県から調達したスギ材を使用したのは、有名な話ですよね。選手たちのインタビューゾーンやロッカールーム、陸上競技の選手が残したサイン壁などを見学したほか、競技場のピッチにも立ち、気分は完全にアスリート。4階の展望デッキからは約6万8,000の観客席と迫力の天井を眺めることができ、「東京2020オリンピック・パラリンピック」の熱狂がよみがえってきます。

【早稲田大学 村上春樹ライブラリー】

 刊行された村上春樹氏の作品がすべて集まっている早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)。こちらも隈研吾氏の設計で、既存の校舎をリノベーションしたもの。ユニクロを運営するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が、全費用の12億円を寄附したそうです。グニャリと曲がったトンネルと、真っ白な外壁・窓が特徴的な外観。中に入ると、トンネルのような階段本棚が目に飛び込みます。隈研吾氏がこだわった北欧家具が並び、村上氏が好きなジャズが流れる館内には、学生が運営するカフェもありました。

【東京大学大学院 ダイワユビキタス学術研究館】

 東京大学の教育研究に資するため、大和ハウス工業が寄贈した「ダイワユビキタス学術研究館」。デザイン・設備設計は隈研吾氏が担当、施工は大和ハウス工業。構内通路側の外観には約15トンの不燃処理を施したスギ板がウロコ状に張りめぐらされています。3階の石橋信夫(大和ハウス工業創業者)記念ホールは映像や音響設備を備え、木をふんだんに使った階段状のホール。木のぬくもりと良い香り、斬新なつくりが印象的でした。

【大和ハウスの最高級戸建て住宅「MARE―希―(マレ)】

 大和ハウス工業が都市部の富裕層向けに販売している同社最高級戸建て住宅「MARE―希―(マレ)」。駒沢住宅展示場に設けられた2階建てのモデルハウスを視察しました。自由度の高い木造と、敷地対応力の高いRCを組み合わせた混構造を採用し、大空間・大開口を実現。地下階や3階建ても可能だそうです。同社のトップデザイナーチーム「ZIZAI Design office(ジザイ デザインオフィス)Tokyo/Osaka」による設計。外観にも内部にもヒノキやスギ、青森ヒバ、オークなどの天然素材をふんだんに使用しています。同モデルハウスは坪単価なんと345万円で、建具や家具、外構などを含めると約3億円にのぼります。富裕層の方がセカンドハウスなどとしてお買い求めになるそうです…。

【天空橋駅直結の大型複合施設、羽田イノベーションシティ】

 2020年に開業した大型複合施設「羽田イノベーションシティ」。ライブハウス「Zepp Haneda(TOKYO)」、ホテル「京急EXイン」、最大620名規模の会議兼研修室「コングレスクエア羽田」、ベンチャー企業やクリエイター、アーティストなどの交流・連携拠点のほか、燃料電池自動車の燃料である水素の供給ステーション、羽田空港の滑走路を望むことができる「足湯スカイデッキ」、グルメスポットなど、先端産業と日本の文化産業を融合させた新しい「街」のような施設です。