新着情報

ワークショップ「シルバー民主主義のままでいいの?」を開催

 令和3年10月23日、大学生らが投票や選挙について考えるワークショップ「シルバー民主主義のままでいいの?」をさきがけホールで開催しました。若者の低投票率が本県でも問題視されているなか、国際教養大学の学生や中学生など13名が参加し、政治や選挙、投票についての理解を深めました。

 ワークショップでは冒頭、小栗旬さんや菅田将暉さん、ローラさんら著名人が動画共有サイト・ユーチューブで「私も投票します」と宣言する「VOICE PROJECT 投票はあなたの声」を視聴した後、当法人の納谷崇専務理事が「若い世代の方に、少しでも選挙に関心を持ってもらおうと開催した。この機会を通じ『投票に行こう』という気持ちになってもらえたら」とあいさつしました。

 その後、村上仁志事務局長が、有権者の高い割合を占める高齢者向けの施策が反映されやすい「シルバー民主主義」について講演。「政治家が当選するための高齢者向け施策が増加→若者がそのための費用を絞り取られ消費が落ち込む→子供への投資が減って世界との競争力が落ち、日本はますます貧乏になる」という負の連鎖を示し、若者の投票率の低さに警鐘を鳴らしました。

 また、若者の投票率が高いデンマークでは幼稚園から大学までの教育費が無料で、大学生には学業に専念してもらうため月に7万円が支給されるという事例を示し、「自分に直接関係のあることがあれば投票に行きたくなる」と指摘しました。

 参加者が2つのグループに分かれて行われたワークショップでは、10月31日投開票の衆議院議員選挙で秋田1区に立候補している冨樫博之候補(自民党前職)、寺田学候補(立憲民主党前職)それぞれの特徴や政策、考え方などをスマートフォンで検索。得た情報をカラー付箋に書き出して模造紙に張り付けながら、各グループで政策や特徴など3つのポイントを決めて結論づけました。

 学生たちは「地域に根差しているね」「子育て向けの施策が多い気がする」「親しみやすい印象」などと活発に声をあげながら話し合い、導き出した結論を発表。いずれのグループも2人の候補者に対し、ほぼ同じイメージを持ったことがわかりました。

 その後、加藤建設インターンシップ生の太夫本(たゆもと)勝博さんが、秋田1区の各候補者にインタビューした動画を視聴。太夫本さんは「情熱のかけ方など、実際に話を聞かなければわからないこともあり、貴重な体験だった」と感想を述べ、自ら直接的に情報を得ることの重要性を発信しました。

 終わりに、希望者が「投票呼びかけ動画」の撮影に臨み、「投票に行きます」「みんなで選挙に行こう」など、思い思いのメッセージを込めました。

 ワークショップに参加した国際教養大学1年生の中島渉さん(19)は、「新聞では選挙報道を見ているが、今日は秋田の政治家の政策などを地元の視点で学ぶことができた」、同大学2年生の岸岡梨実衣さん(19)は「1人では能動的に選挙のことを調べていなかった。参加者の方々から貴重な視点を学ぶことができ、ためになった」と話していました。